自動入札や広告の組み合わせなど、現在、運用型広告と機械学習は切り離すことができない関係となっています。また、機械学習を使った方が完全手動運用よりも高いパフォーマンスを出すことも多々ある状況です。
そんな機械学習ですが、適当に設定すれば上手くいくといった夢のようなものではありません。最大限に活用するには下準備が必要となります。
量と質の確保
1個から学ぶのと10個から学ぶのとでは学べるものが違うように、何を学習するにも最低限の量が必要となります。機械学習においても同様で、ある程度の量のデータを学習させる必要があります。例えば、自動入札のコンバージョン数の最大化であれば、コンバージョンが少ないうちはあまり学習が進まず、パフォーマンスも高くありませんが、コンバージョンが増えていくと、そこからこういう行動をするユーザーがコンバージョンする傾向にあると学習し、そういうユーザーにより届くよう調整されていきます。
また、どんなデータでもいいというわけではなく、質の高いデータで学習させる必要があります。そのため、不必要なデータは除外しなければなりません。
学習期間
自動入札などを使ったことがある人なら経験があると思いますが、開始から数日間はCPCや予算などかなりバラツキが出ます。ここだけを見て、機械学習は使えないと判断した人もいるかもしれません。しかし、その期間は様々な検証を行っており、機械学習にとって重要な期間となります。運用者としては怖いですが、設定さえきちんとしていれば、1週間ほどで安定してくるので、見守ることをオススメします。
アカウント構成
一昔前まで広告グループを細分化することが常識だった時期があり、1広告グループ1キーワード1広告文という極論までありました。しかし、機械学習を前提にした現在の推奨は正反対と言っても過言ではありません。
- 基本的にあまり細分化しない
- 自動入札を使う
- 1つの広告グループに違った訴求の広告を複数設定する(3つ以上推奨
- キーワードは部分一致も使う
など
機械学習を使うのであれば、ある程度の自由度が必要で、これが量の確保にも繋がります。
このような点を注意すれば、機械学習を最大限に活用できるかと思います。ただ、これも時間とともに変化していきますので、一番重要なことは、「運用者が最新の情報をキャッチしていくこと」だと思います。