検索広告は、表示機会ごとにオークションが行われ、そこで同様に入札している競合と競り合い、広告表示の可否や掲載順位などが決まります。
では、具体的にはどの要素がオークションに使われているのでしょうか？「入札単価」と思われる方もいるかもしれませんが、それはあくまで要素の1つとなります。そのため、相手より入札単価を高くしているにもかかわらず、順位が下になることもあります。
オークションの仕組みは基本的はどのメディアも同じようなものですので、ここでは最もメジャーなGoogle広告の仕組みを説明します。
Google広告はオークションのたびに、参加しているすべての広告の「広告ランク」を算定し、基本的にはその「広告ランク」が高い順に上位の広告枠が割り当てられます。（「基本的には」と付けたのは、該当の広告枠には下限値があり、それをクリアしていることが必要なため。クリアしていなければ、表示されない。）
「広告ランク」が掲載順位を決める上で最重要な要素です。
”広告ランクは入札単価、オークション時の広告の品質（推定クリック率、広告の関連性、ランディング ページの利便性など）、広告ランクの下限値、オークションにおける競争力、ユーザーが検索に至った背景（ユーザーの所在地、デバイス、検索時間、検索語句の性質、ページに表示されるその他の広告と検索結果、その他のユーザー シグナルと属性）、および広告表示オプションなどの広告フォーマットの見込み効果を使って算出します。”
「広告ランクの下限値」や「オークションにおける競争力」「ユーザーが検索に至った背景」は、広告運用者側が意図的に改善できる要素ではないため、下記の計算式で考えることが一般的です。
【広告ランク】＝【入札単価】×【広告の品質（品質スコア）※】＋【広告表示オプションなど】
※実際に使われるのは複数の要素で決定される広告の品質であり、これは確認することができません。ただし、管理画面で確認できる「品質スコア」は、広告の品質と深く関連性があり、品質スコアを高めれば広告の品質を高まるため、代替として使用できます。
具体例
| 入札単価 | 品質スコア | 広告ランク | 掲載順位 | |
| A社 | ¥400 | 1 | 400 | 4位 |
| B社 | ¥300 | 10 | 3000 | 1位 |
| C社 | ¥200 | 10 | 2000 | 2位 |
| D社 | ¥100 | 5 | 500 | 2位 |
分かりやすくするために、広告表示オプションなどの部分は外しています。
見て分かるように、A社は一番高い入札単価にも関わらず、掲載順位は最下位であり、また、B社とC社は同じ品質スコアであるものの入札単価の差で順位に差が出ています。
このように、上位表示したければ、入札単価や品質スコアの両方を考える必要があります。（実際の広告の品質は10段階ではなく、同数にならない計算がされていますが、ここでは分かりやすく品質スコアを使用）